眠れるライオンもたまには起きるっ

もともと国語講師・鈴木鋭智が受験生を励ましたり冷やかしたりするブログでしたが、最近はアシスタントが近況をお伝えしています。

大学入試・現代文

「見たことない問題」こそチャンス

去年のセンターは評論も小説も「新しい」出題だったよなあ。

評論はまさかの小林秀雄だし、国語なのに図解が載ってたし、全体の構成も例年とずいぶん違ってた。

小説は、小説の中に小説が引用されるという入れ子構造で、しかも回想シーンのようにも見えちゃう紛らわしさ。




面白かったなあ♪(他人事)




でも、「見たことない問題」が出るのって当たり前だよね。テストだもん。

見たことある問題ばかり出してたら、過去問を丸暗記した人が大学に入れることになってしまう。

いわゆる「地頭力」のある学生を選抜できないじゃん。

(ちなみに、はやぶさを開発した川口淳一郎先生は本を読まないらしいよ。前人未踏の挑戦に既存の知識は役に立たないから)





入試では「見たことない問題」が出るもんだと思っておこう。

そして「見たことない問題」が出たら、チャンスだと思ってニヤッと笑おう。

まわりの大多数はパニクって悲鳴をこらえているぞ(爆)




では、万一「見たことない問題」に出くわしたらどうするか?


1 まず落ち着いてヒントを探す。

センターでは高校生が解けない問題は絶対出ない。

パニクって思考停止に陥った受験生が見落としそうなところに、ヒントが用意されているもんだ。

深呼吸して、「パズルは解けるように出来ている」と心の中で唱えよう


2 次に「そもそも」の基本に戻る。

そもそも何を問われていて、何を答えればいいのか。

目の前の飾りに惑わされると、問いの正体を忘れて見当違いな考えに突き進みがち。

深呼吸して、「で、私に何をしろと?」と心の中で問い返そう



そして「見たことない問題」に対処するため、今夜できることは何か?

勉強しなくていいから十分寝ておくこと。

明日使う脳内物質を貯めておけ。



おやすみ!☆

謎が解けたら終わりっ

勉強というのは、謎を解くことだと思う。

もちろん大学教授は謎を見つけては解明するのが仕事だけど、
(謎を見つけて解明したものを論文という)

受験勉強も同じだと思うな。

なぜ伸びないのか?
なぜ覚えられないのか?
これに何の意味があるのか?
なぜこんな用語が作られたのか?

謎だから解きたくなるんじゃん。

謎が解けたら、その時点で覚えるし、二度と忘れない。

何も謎を持たずに、ただ聞いたこと読んだことを頭に入れようとするから右から左に消えていくんだよね。。。




授業は「話を聞く場」ではなく「謎を解く場」だ。

予習して「今回はここがわかんない」という謎が残った人は、授業に出てその部分だけ聞けばいい。

それで謎が解けたら、今日の目的達成じゃないか?

あとは寝てていいよ(笑)

(だから俺が起こすのは基本的に授業の最初から既に寝てる生徒だけ。おいおい、さすがにまだ謎解けてないだろ?って)




こういう「謎を見つける予習」のコツは、2回やること。

1回目は代ゼミの現代文のテキストなら20分でやってみる。

後日、時間無制限でもう1回やってみる。

何事も1回と2回の違いは大きいよ。
1回目で気づかなかったことに2回目は気づくから。
「わかった!」もあれば、「実はわかってなかった」もある。

こうやって授業に出ると、

解けた謎は二度と忘れないので、

復習なんかする必要がない!!



2学期になったら、「コツコツ何度も復習する」なんて非効率的な勉強は卒業しようぜ。

謎を解いて、一発で覚えればいいじゃん☆

模試の国語はこう受ける

代ゼミ生は明日センター模試だね。

高校3年のときに模試を受けまくったという猛者ならともかく、

高校時代あんまり熱心じゃなかったという人は模試に慣れていないかもしれない。


前日でも効く、模試のちょっとしたコツを教えておこうか。


1 読んでから解くか、解きながら読むか

現代文でみんなを迷わせるのがこれなんだよね。

いまの時期、まだ国語に自信がないという人は「傍線部のたびに解きながら読む」のがいい。

長くて難しい評論が出ても、最低限の点数は取れるからね。

ただし、傍線部の「直後」まで読むんだよ。



一方、満点狙うつもりの人は「本文を全部読み終わってから、一気に解く」のが理想的。

でもこれは、あくまでも「旧帝大〜筑波レベルに受かる人が来年1月のセンター本番までにできるようになればいい」という話。

模試でもやたら難しくて長い評論が出ることはあり得るので、そこは問題を見てからケース・バイ・ケースで判断しよう。

2010年05月08日 読んでから解く?解きながら読む?



2 解きながら塗るか、解いてから塗るか

今年のセンター直前、「センターは塗りに始まり、塗りに終わる」という名言で話題になった「虚構新聞」の記事がこちら。
(あくまでも「虚構」だからね、念のため・笑)
マークシート式試験専門予備校「玉虫ゼミナール草津校」


1問解くたびに1個ずつマークを塗る人、
全部解いてからまとめてマークを塗る人もいるけど、

国語では大問ごとにマークするのがベスト。
つまり、評論が終わったらマーク、小説が終わったらマーク。

1問ずつこまめに塗っていくと、無駄な動きが多くなってマークミスをしやすくなる。

かといって最後に全部まとめてマークしようとすると、うっかり「解き終わったら残り1分で全部塗れなかった!Σ( ̄Д ̄;」ということになりかねない。

それに、全問まとめて塗っていくと、途中で1つずれたときに気づきにくいし、気づいてもどこからずれたのかわからなくなる。


大問ごとのまとまりで塗るとミスしにくいし、万一ミスしてもすぐ気づくので一番失敗が少ないんだよ。



ところでみなさん、何でマーク塗ってる?

0.5mmの細いシャーペンでマークシートを塗るのは効率が悪い。

おすすめは1.3mmの鉛筆シャープ。
コクヨ 鉛筆シャープ 芯径1.3mm ブラック PS−P101D−1Pコクヨ 鉛筆シャープ 芯径1.3mm ブラック PS−P101D−1P
商標:コクヨ

IMG_6412

一瞬で塗りつぶせる快感(笑)
もう普通のシャーペンには戻れなくなる。

2012年05月05日 鉛筆シャープ


3 模試のあとこそ本番

模試が終わったら、すぐに答え合わせしない。

家に帰ってからもう一度、時間無制限で解いてみよう。

模試の本番では時間制限とか試験会場のプレッシャーとかで実力を発揮できていないことが多いから。

本番の点数が悪いのに家でやったら点数が高いという人は、学力はあるのに本番に弱い人。
単語を覚え直すよりもメンタルと要領を鍛えよう。

家でやっても点数が悪いのであれば、それは学力不足。
ちゃんと勉強しよう。

学力不足なのか本番に弱いのか、自分の弱点を正しく理解するためにも、家でもう一度解き直すのは大事だよ。





記述対策のまとめ記事

センターが終わって、

さあ、国公立二次の記述対策だ!!




とりあえず過去に書いた記事をまとめてみようか。

まずは一番古い時期の記事。懐かしー!
2009年01月24日 二次対策・記述の勉強
2009年01月30日 記述の勉強2
この頃から赤本の解答に喧嘩売ってたな。
だんだん代ゼミの解答に公然と文句を言うようになっていくんだけど(笑)


上の「記述の勉強2」に出てくる遺骨収集の問題に出合って、「国語の記述問題が実は未開の領域だった」ことを発見してしまった。
2011年07月12日 グアム弾丸ツアー
あれ以来、「国語教育を文学から数学に変える」ことが自分のミッションだと思ってる。



私大志望の人も読んでおこう。記述の基本レッスン「国公立シリーズ」。
2011年06月18日 記述問題は採点ポイント2つ
2011年02月17日 国公立前期の記述対策
2011年02月21日 国公立前期の記述対策2
2011年02月25日 国公立前期の記述対策3


もっとマニアックに攻めたい人には「東大シリーズ」。
2011年07月11日 東大の問題を解いてみよう
2012年06月30日 東大の問題を解いてみよう2
2012年07月01日 東大の問題を解いてみよう3

実はこの東大シリーズには前哨戦みたいな記事があった。
2010年03月08日 東大に電話してみた
2010年04月29日 「噛み砕け」って漢字で書くと強そう



そして、難問に挑むときの心構えはこちら。
2012年02月23日 パズルは解けるようにできている


あれ? 現代文の話ばっかりだって?

小論文が急に必要になった人には・・・


こちら!


本日、またまた重版決定で第7刷・累計16500部☆
発売から1年3ヶ月。応援ありがとうございます!!m(_ _)m
何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55
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(2011-10-12)
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センターお疲れさま!!

現代文で、まさかの「イラスト」が登場!!w

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鐔(つば)なんて日本史でも習わないだろうし、よっぽど時代劇が好きじゃないとピンとこないだろうなあ。。。

「つばぜり合い」なんて言葉も、いまの高校生は使ったことあるのかな?



実物はこちら。
中心のタテ穴に刀身を通す。
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アマゾンでも買えるんだね。さすがA→ZのAmazon。

こんな凝ったものまである。これが「透かし」というやつだけど、強度は大丈夫なのか?
~侍の魂の技と美~ 老松透かし鍔 RUM-T007~侍の魂の技と美~ 老松透かし鍔 RUM-T007
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剣道の竹刀用はゴムとかプラスチックでできているらしい。
剣道 竹刀用ツバ(鍔)剣道 竹刀用ツバ(鍔)
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文中に登場する「野晒し(ドクロ)」の鐔がこちら。
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よく見ると右下にガイコツが。。。


最後に出てくる「鶴丸透」。
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鐔に限らず、家紋とかにも使われる定番のデザインで、
日本航空のあのマークも「鶴丸」。
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小林秀雄がセンター試験に出るのは初めてではない。

谷川渥『美術の逆説』の中で小林秀雄の『骨董』が引用されていて、
それを丸ごとパクッた建畠哲『美術館のジレンマ』が2006年追試に出題されている。
(この年から追試の問題が非公開になったのは盗作疑惑を隠蔽するためじゃないだろうな?)

骨董は美術品と違って生活の中で「いじるもの」と小林が語っていて、この問題を読んだことのある人はかなり有利だったかもね。



でもまあ、過ぎたテストをあれこれ思い返しても何も出てこないので、さっさと忘れて次の準備しようぜ、次!!

何が起こってもどうにかなる

マラソンの川内優輝選手(埼玉県庁)がエジプト国際マラソンに出るため成田空港に着いたら、パスポートを忘れたというまさかのハプニング(笑)

予定の便には乗れなかったので、結局チケット買い直したとか。
80万円自腹って、痛たたた。。。



やっぱ、前日に荷物をそろえておくって大事だね。

身をもって教訓を残してくれた川内選手に感謝◎




川内選手がもう一つ教えてくれたこと。

それは、



何が起こってもどうにかなる、ということ。

大騒ぎだったけど、無事エジプトに行けたもんね。




受験票忘れるくらい余裕。係員に言えば対処してくれる。

新幹線乗り間違えても、通過駅に停車させた強者が過去にいる。

インフルやノロにかかっても、センターには追試という制度がある。



ハプニングを、武勇伝にしよう。

諦めない人には宇宙が味方してくれるもんだ。

M1100001

いつになくキレイに見えた今日の富士山。明日はいい日になるぞ☆

時間内に解く方法あれこれ

Evernote Camera Roll 20121003 233154

仙台はもうキンモクセイの季節になってたね。

秋だねえ!センターまで3ヶ月だねえ!

テンション上がるねえ!!



・・・あれ?俺だけ?(・・;



今日は「テストで現代文に時間がかかりすぎて、古文漢文がおろそかになってしまう」という相談が何人も来た。

そうか、みんなセンター模試で痛い目にあったな(笑)




現代文を解くのが遅くなる原因は「読み方」と「解き方」の二つに分けられる。




読むのが遅い人は、目が前の段落に何度も戻ってしまうからだ。

難しそうな部分を流して読むと、途中でわからなくなって戻る。

本当にわからない部分なら仕方ないけど、多くは「ちゃんと読めばわかるのに面倒くさくて飛ばしている」部分だ。

つまり一文、一段落への「食いつき」が浅いんだよね。気を抜いてる。



そんな人への処方箋。

普段の予習のとき、一段落読んだら紙や下敷きで隠して次に進む。

隠してもう戻れないと思ったら、もうちょっと真剣に読むはず。


もしも隠しながら読むのが難しいと感じたら、それだけ普段「いつでも戻れる」と油断して読んでいたということだ。





設問を解くときに迷って迷って時間がなくなる人もいるよね。

ドツボにはまったら、その設問に大きく「?」と書いて後回しにしよう。

これ以上時間かけてもヤマ勘の確率を超えないから。




できない問題に時間かけるよりも、できるはずの問題を残さず取った方が受かる。



で、古文漢文が終わって時間が余ったら、「?」をつけた問題に戻ってくればいい。

他の問題をやって頭をリセットしてから改めて選択肢を読むと、さっきまで見えていなかった点に案外気づくんだよね。




あと、今日はこれも言われたな。


「えっ?先生、小論文もできるんですか?!」


一応、著者もやってるんだけど。。。

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小説読むのは趣味じゃないんだけど

28

ひゃー、こんなに集中的に小説を読んだのは中学校のとき以来だ(笑)

世にあまたある文学作品の中からランダムに選んだものが他の人とかぶる確率(しかも同じ作品の同じ箇所)ってかなり低いと思うんだけど、

いい文章見つけた!と思ったら

某大学で過去に使われていたり、

去年の代ゼミの模試で使われていたり、

今年の駿台の模試で使われていたり!!



・・・どんだけ的中してんだよ(爆)

直近の入試や模試とかぶっていたら、もう一度最初からやり直しorz

でも、かぶりを気にしなくていい模試だったら、すでに3本も問題のストックができたことになる。





問題に使える小説には条件がいくつかあるんだよ。

・主人公の気持ちの葛藤が描かれている。

・3000字前後の中で気持ちが変化する。

・しかも気持ちが変化する理由に必然性がある。

・主人公と相手役との関係が変化する。

・抽象的(遠回し)でわかりにくい心情表現がある。

・うっかりすると別な意味に解釈しそうな余地がある。

・抜粋部分だけで話がわかる。

・わいせつ・残酷な描写がなく、高校生に読ませても大丈夫。



パラパラッと読んでわかるような簡単な文章だと問題も易しすぎるので、ネタを探す段階からマジ読みしなきゃいけない。

全体的につまらない作品でも途中6ページだけ問題向きの部分があったりするので、とりあえず最後まで全部読む。

難しくて眠くなる部分ほど難問を作れるかもしれないので、つまらなくても眠くても我慢して読む。





楽しいものだけ読めばいい一般の読書家が羨ましいぜ。。。





でも、問題を作るのは超楽しい☆

国語の記述問題って、解くのも作るのもパズルみたいなもんだから。

趣味なので、ギャラなんか要らない。無償でも徹夜するっつーの(笑)




LinuxとかWikipediaとか、物好きたちが自由に参加して無償で作り上げるシステムが注目され始めた頃、Linuxの開発者だか誰だかがインタビューで言ってた。

「新聞にクロスワードパズルが載ってたら、解きたくなるだろ?」


2つまで絞ると違う方を選んでしまう件

バイク王さんからの質問。同じ悩みの受験生も多いんじゃないかな。

最近、志望校(gmarch)レベルの問題に取り組むのですが、時間を気にせず解いても5割強〜6割で安定してしまいます。
夏ももうすぐ終わり、合格ラインの7割以上で安定させたいと思っているのですが、なかなか上手くいきません。特に2択まで絞って不正解の方を選ぶということが頻繁に起きます。
自分としては引き続き問題を解いて解説をじっくり読むということを繰り返すしか思い浮かばないのですが、今後の取り組みに関して注意すべきことなどを教えていただけないでしょうか。


2択まで絞れるようになったということは、本文はかなり読めるようになった証拠だ。

努力はちゃんと実を結んでるよ!!




出題者の「腕の見せ所」は間違い選択肢をいかに巧妙に作るかというところにある。

ということは、間違い選択肢の作り方を知っていれば罠に引っかからずに済むということだ。




【出題者がよくやる、間違い選択肢の作り方】

1 目的語(〜を、〜に)を省く、あるいは別のものにすり替える。

英語の5文型(SVOOとかSVOCとか)が苦手な人は、日本語でも目的語に鈍い。
だから「自文化を再認識する」と「歴史を再認識する」が並ぶと「再認識する」だけ見て同じだと思ってしまうんだよね。


2 傍線部の直前直後にヒントがある。

出題者はわざと短く線を引く。長く引くとヒントがバレてしまうからだ。
「傍線部A『人はその環境に耐えられない』とはどういうことか」という問題の場合、傍線部を含む一文を最初から読むと「前者の場合、人はその環境に耐えられない」と書いてあったりする。こうなると「前者」を正しく書いてある方が正解だ。


3 設問の中に条件がある。

「傍線部Bにおける心情の説明として…」と「傍線部Bにおける心情の動きの説明として…」では問われていることが違ってくる。
「心情の説明」だけならこの時点での気持ちだけになるけど、「心情の動き」とはすなわち「心情の変化」なので、たぶん本文前半にはなくて後半で初めて生じた気持ちが問われているはずだ。前から生じている気持ちはアウト。



4 一見似ているけど、よく見ると意味の違う言葉。

「太陽とのかかわり」が正解なのに「環境とのかかわり」とか書いてあるやつ。「環境」には太陽以外に空とか海とか山とかも含むのでイコールじゃないよね。


5 因果関係がおかしい。

「人類は言語を持ち、火を使えるようになった」と「人類は言語を持ったので、火を使えるようになった」では意味が違うのわかるかな?
因果関係がないものを「〜ので」「〜によって」でつないでいたり、原因と結果が逆になっていたりする。


6 100パーセント限定する言葉に注意。

「常に、必ず、絶対、すべての」のように100パーセント決めつける言葉があったらまずアウト。
1つでも例外があると崩れるからね。
(理由があって本文中で断言していれば別)



7 白黒つかない表現があったら、他の部分に致命傷。

「高校時代」が「少年の頃」に含まれるかどうかは「少年」を法的に解釈するか一般的なイメージで捉えるかによって変わる。
こういう「どちらにもとれる」表現で迷って時間を奪われるのは出題者の思うツボだ。
選択肢の他の部分に明らかな間違いがあるので、さっさと他を探そう。




ここまでいくつ書いたっけ?

今日のところはここまで。他はまた後日。

東大の問題を解いてみよう3

もしかしたら一部の人以外には意味不明なこのシリーズ(笑)

せっかくなので(三)までやっちまうか!

2011年07月11日 東大の問題を解いてみよう
2012年06月30日 東大の問題を解いてみよう2



引き続き、1984年の東大の問題、西部邁「経済倫理学序説」。

後半は、社会科学の役割についての話。

ざっくり要約すると、

1 自然科学と文芸・人文を架橋するのが社会科学の役割。
2 ロゴスでああるはずの自然科学には技術信仰というミュートス(物語性)が含まれ、ミュートスであるはずの芸術は市場的計算というロゴスを含んでいる。
3 社会科学は両者の化合を目指して独自の文体を練る。これが緊張をはらんだ作業でないはずがない。



で、傍線部は最後の一文。

《社会科学がはたしてサイエンスになりうるか、それともエッセイにすぎないのか、などという二者択一の議論は、この緊張に堪えられないことの証左であろう。》



(三)「この緊張に堪えられないことの証左であろう」(傍線部ウ)とあるが、どのような理由によってそのように言えるのか、説明せよ。




さて、毎度おなじみ『東大の現代文25カ年』の解答。

【二者択一の議論は、科学的理性と文学的感性の絶妙な混合あるいは化合を求めて、独自の文体を煉るという社会科学の作業の緊張に堪えられず、どちらか片方だけを選ぼうとするものだから。】

「緊張に堪えてないと言えるのはなぜか」と聞かれて「緊張に堪えられないから」って、同語反復だよね。答えになってないよね。

それに「どちらか片方だけを選ぼうとするものだから」も「二者択一」をくり返しただけだし、
これだけでは、なぜ緊張から逃げたことになるのか説明できてない。

だって、日常的には片方だけを選ぶ方が緊張を強いられることが多いじゃん。
(三角関係の修羅場になったとき、AランチもBランチも美味しそうだったとき、選択肢で2つまで絞って迷ったとき)



この設問の意図は「社会科学の難しさ、二者択一の安易さ」を示すことなんじゃないかな。

文中に書いてある、社会科学がやっていることは次の二つ。
1 自然科学の中にミュートスを、文芸・人文の中にロゴスを見出すこと。
2 独自の文体を創り出すこと。

意外なものを発見するのも、新しいものを生み出すのも、難しいことだよね。緊張をはらむよね。



(斬新すぎる音楽作ってライブで初披露するのって緊張するぞ。理解されなかったときの客席のどん引き具合は何年経っても夢に出てくる・汗)



これと対比すると、本文にははっきり書かれてないけど二者択一がやっていることは次の二つになる。
1 自然科学はロゴス、文芸・人文はミュートスとしか見ていない。
2 従来の文体を借りただけ。


というわけで、俺の解答。

【自然科学の中に物語を、人文科学の中に論理を発見した上でそれらを結ぶ独自の文体を新たに作り出すという二重の挑戦をせず、科学は論理、文学は物語という表面的な観察にとどまり既存の文体を借用しているに過ぎないから。】


比較のために、『東大の現代文25カ年』の解答をもう一度。

【二者択一の議論は、科学的理性と文学的感性の絶妙な混合あるいは化合を求めて、独自の文体を煉るという社会科学の作業の緊張に堪えられず、どちらか片方だけを選ぼうとするものだから。】



(一)と(二)は、「どういうことか」と聞かれてるのに因果関係を埋めないと答えにならないので、確かにレベルの高い問題だったよね。

でも(三)は逆に「理由」を聞かれてるけど、因果関係は必要ない。むしろ「まとめる」系の問題だ。
(はっきり書いてないことを埋める必要はあるけど)

(一)(二)よりずっと簡単だと思うんだけどなあ。。。
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