眠れるライオンもたまには起きるっ

もともと国語講師・鈴木鋭智が受験生を励ましたり冷やかしたりするブログでしたが、最近はアシスタントが近況をお伝えしています。

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「ハプスブルク家」「オスマン帝国」

ハプスブルク家オスマン帝国「ハプスブルク家」   江村洋著
「オスマン帝国」    鈴木董著
  講談社現代新書
  難易度 ☆☆☆☆
全く無関係に書かれたこの2冊、でもセットで読むと面白さは5倍になる。ハプスブルク家=神聖ローマ帝国とオスマントルコ帝国は16世紀以来、バルカン半島を主戦場に抗争を続けてきた「敵対する隣国」だった。その経緯を知れば、トルコがEUに無理矢理入りたがっているのもよくわかる。近現代史にはかりしれない影響を与えた割に世界史では別々に扱われるこの両者の内情が、当然それぞれの側から描かれている。これぞ公平な歴史観。歴史も友達の噂も離婚調停も、片方の言い分だけ聞いていては判断を間違うもんだ。

「数字のホント?ウソ!武器としての〈数のセンス〉を磨く」

数字のホント?ウソ!「数字のホント?ウソ!武器としての〈数のセンス〉を磨く」
  加藤良平  ベスト新書
  難易度 ☆☆☆
昔から、人類の大脳が最も苦手とする思考が「確率」と「割合」だ。どちらもアタマの中で正しく実感するのが難しいだけに、前者がわからない男がギャンブルで身を滅ぼし、後者がわからない女は借金地獄で売り飛ばされる。学生時代、ヤ○ザの組長(家庭教師先のお父さん)に「男は数字に強くなければ出世できない」と言われた。やっぱ確率と割合で人を喰いものにしている人は言うことが違う。いま思えば貴重な教えだったな。一度理解すると世の中の仕組みが全然違って見えるぞ。文系理系問わず必読。

「パスタの迷宮」

「パスタの迷宮」
  大矢復  洋泉社
  難易度 ☆☆☆☆
この著者はいろんな顔を持つ。ある時は洒落たエッセイを雑誌に連載するイタリア学者、またある時は美食の伝道師。そうそう、ついでに代ゼミの講師もやってるね。飲み会の度に被害に遭っている俺にはただの飲んだくれにしか見えないけど…。そんな著者の知性と博識が炸裂する、受験には何の関係もない道楽本。古代ローマ人の世界観や小麦の植物学的特性など、あらゆる観点からパスタの発生史を推理していく「大矢理論」が辿り着いた驚愕の結論は、パスタの起源をめぐる世界中の論争に終止符を打った!…かも知れない。巻末に超わかりやすいレシピ付き。この通りにカルボナーラを作ってみたら、専門店で食べるより旨かった。

「脳死・クローン・遺伝子治療 バイオエシックスの練習問題 」

「脳死・クローン・遺伝子治療 バイオエシックスの練習問題 」
  加藤尚武著  PHP新書
  難易度 ☆☆☆☆☆
著者は哲学の専門家だが最先端の科学にまつわる倫理問題を得意とする。突然カントやヒュームが出てきて面食らうが気にするな。脳死やクローンに関する賛成論・反対論の数々を取り上げて一つずつ真偽を吟味していくやり方は相当な説得力を持つ。この人と口喧嘩したら絶対負けそうだ。一度に通読しようと思わず、関心のある項目を拾い読みするのもいいだろう。生物系、医学部志望者にはじっくりつきあう価値がある一冊だ。

「金持ち父さん貧乏父さん」

金持ち父さん貧乏父さん「金持ち父さん貧乏父さん」
  ロバート・キヨサキ  筑摩書房
  難易度 ☆☆☆☆
お金が手に入った時、高級車や別荘など税金と維持費で「お金が出て行くもの」を買うのが貧乏人。事業用の車や賃貸用の不動産など「お金が入って来るもの」を買うのがお金持ち。一般サラリーマン家庭では教えてくれない、お金持ちと貧乏人の発想の違いを大公開した世界的ベストセラーだ。IT長者など、現在「富裕層」と呼ばれるお金持ちは必ず読んでいるぞ。でも決して表面的で利己的な“財テクのすすめ”ではなく、お金を軸にして生き方や教育について教えてくれる。一人暮らしの前に読んでおこう。
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