眠れるライオンもたまには起きるっ

もともと国語講師・鈴木鋭智が受験生を励ましたり冷やかしたりするブログでしたが、最近はアシスタントが近況をお伝えしています。

◇お知らせ◇
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『公務員試験 無敵の文章理解メソッド』(実務教育出版)
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「エルメス」

9a755578.jpg「エルメス」
  戸矢理衣奈  新潮新書
  難易度 ☆
ベンツはクルマ屋、ヴィトンはカバン屋。では、エルメスは?馬具工房からスタートした皮革製品の老舗でありながら、シルクのスカーフや高級食器類と、一見無節操なジャンル展開を繰り広げるエルメス。それでも一つのブランドとして成立するのが“ブランド”の不思議なのだが、エルメスの場合は「フランスの職人文化を守る」という一貫した姿勢が多角化の理由でもあり、統合の軸でもある。ブランド大好きな著者のミーハーぶり炸裂と思いきや、つい日本の文化戦略についても考えさせられてしまう一冊。

「ギネスとっておきパズル」

4ad07587.jpg「ギネスとっておきパズル」
  R・イースタウェイ、D・ウェルズ  講談社ブルーバックス
  難易度 ☆☆☆☆☆
「Q86 あるサッカーの試合。記録係によると、『観客数のアタマに1をくっつけて3倍すると、その結果は観客数のオシリに1をくっつけた数になる』という。さて、その観客数とは?
     1?????×3=?????1        」
ギネスビールやギネスブックで知られるギネス社が世界のパズル好きを挑発するシリーズ。すぐに解答を見るような根性なしは読者として想定されてない。目からウロコが落ちるまで、脳みその限界まで考え抜け。文系理系問わず受験勉強の気分転換に最適。

「トポロジーの発想」

0e0b2c74.jpg「トポロジーの発想」
  川久保勝夫著   講談社ブルーバックス
  難易度 ☆☆☆☆
○と△は同じカタチ。ほら、線で囲まれてるだけじゃん。では、コーヒーカップとドーナツも同じカタチ、と言ったらわかるかな?両方とも1カ所だけ穴が空いてるだろ。このように一見全然違うものでもカタチの共通点を見つけて同じようなもの(「同相」という)と考える数学のジャンルがトポロジー。実は世の中のあらゆるものの構造を、あるいは本質を見抜くための発想がトポロジーなのだ。数学が苦手でも大丈夫。文系の諸君も読もう。物事の本質が見える。世の中の見方が変わる。

「本当は聞こえていたベートーヴェンの耳」

82527b43.jpg「本当は聞こえていたベートーヴェンの耳」
  江時 久  NTT出版
  難易度 ☆☆☆☆
ベートーヴェンといえば、「耳が聞こえないのに数多くの名曲を残した大天才」「女好きだったわりに晩年は孤独だった」「激情的でキレやすい」等々、さまざまな伝説を持つ謎多き人物。だが一体どんな種類の聴覚障害だったのだろう。著者は自身の難聴体験からベートーヴェンの耳は「ピアノの音は聞こえるが人の声が聞こえない」という「あぶみ骨固着」による難聴だと推理。この仮説から彼の行動を検証すると、数々の「奇行」の本当の理由、難聴者にしかわからない社会との軋轢が見えてくる。そして「第九」に込めた本当の想いも。音楽史を塗り替えたのみならず、現代社会においても理解されにくい聴覚障害者の声を代弁する貴重な一冊でもある。

「原子爆弾」

bf17b64d.jpg「原子爆弾」
  山田克哉  講談社ブルーバックス
  難易度 ☆☆☆☆☆
爆弾マニアにとってはバイブル。原爆開発の歴史から原子爆弾の仕組みまで、呆れるくらい詳しく詳しく記述している。核分裂発見の9カ月後に第二次世界大戦が勃発するという不思議なタイミングにただの偶然以上の何かを感じるのは俺だけか。開発に関わる科学者が多すぎて、時々ページを戻らないとわからなくなるが、これ一冊読むとウラン濃縮、遠心分離器、軽水炉、プルトニウムなど最近のニュースで耳にする用語がパーフェクトに理解できる。北朝鮮やイランで何が起こっているかがよくわかる。
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